彼女が地元に帰ってくると時を同じくして
私はようやく運命の人とめぐり合いました。
それまで私は誰かの人生の端役としてしか
生きてない自分を感じ、
彼女の鬱に引きずられるように、私も
鬱の薬を飲み始め、絶望した毎日を送っていました。
彼女が死んだら私もまた空っぽになってしまうだろう。
そんな恐怖が根底にあったと思います。
でも、彼女につきっきりでいる自分も歪んでいる。
どうしたらいいのか分からない。
誰か、助けて。
私の苦しみの声を、彼が拾ってくれました。
私に楽しい思いをさせてあげたい、という思いやりで
彼は私をデートに誘ってくれました。
ちょうどクリスマスの時期だったので
プレゼントはそのデートと、彼直筆のクリスマスカード。
「幸せになってください」
その一文が、私の心をどれだけ熱くしたことか
多分誰にも分からなかったことでしょう。
私は泣いてしまい、心から幸せになりたいと願いました。
名古屋にいる彼とは遠距離恋愛になってしまうけど
私はそれでもいいから彼と繋がっていたい、
またデートしたいと思いました。
彼といる時、私は私の人生の主役でした。
それは何よりも私を幸せにする場所でした。
彼女といる時も楽しかったけど、私は私自身の幸せを選びたかった。
だから、遠距離恋愛なんて中途半端なことはしたくないと言われ
私は即名古屋へ行くことを考えました。
恋愛をするために、仕事も親も友達も残していく。
当時、バカだと彼女には散々言われ、最後まで反対されていました。
「彼のことをよく知らないくせに」
「大事にされると保障されているわけでもないのに」
「親も友達も捨てて、帰ってくる場所なんてないよ」
と。
私は結果なんてどうでもよく、ただ彼と一緒にいたかっただけ。
傷つこうが何だろうがかまいませんでした。
私の人生の主役は私なのです。
私が決めたことです。
彼に決められたわけでも、彼に言いくるめられたわけでもなく
私が心からそうしたいから選んだ道なのです。
彼女はそう言っても耳を貸してくれませんでした。
私は今恋愛で目がくらんでいて、周囲の声に聞く耳を持たないただのバカであると
そう信じきっていたからです。
そして、自分は結婚しようと言ってくれた人と別れたばかりで、うつ病もちで
一番弱っている時だから護ってくれる友達が必要なのに、
その期待を裏切られた。
男と親友、二人に捨てられた、と彼女は思い込んで
私や、彼に対する言葉は激しく、私の門出を祝うどころの話ではありませんでした。
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